中堅薬剤師のスキルアップ・キャリアアップにおすすめの方法とは?

中堅薬剤師として部下を指導する女性薬剤師 キャリア形成

薬剤師になって3年~5年が経つと、中堅薬剤師としての活躍が期待されるようになります。この記事では、中堅薬剤師がスキルアップやキャリアアップをするメリットやおすすめの資格取得、転職で理解しておきたい大手薬局と中小薬局の違いなどを解説します。

中堅薬剤師がスキルアップ・キャリアアップするには?

中堅薬剤師になると、新人の指導をしたり相談に乗る機会も増えます。薬剤師としての経験や知識を深めた中堅薬剤師は上司からの信頼も厚くなり、管理薬剤師に指名されるなどさらなるキャリアアップも期待できるでしょう。

中堅薬剤師がスキルアップやキャリアアップを目指す場合、次のような方法が考えられます。

中堅薬剤師のスキルアップ・キャリアアップの方法
  • 管理薬剤師になる
  • 認定薬剤師・専門薬剤師の資格を取得する
  • 中堅薬剤師研修会に参加する
  • 転職する

次章から、中堅薬剤師のスキルアップやキャリアアップについて詳しく解説していきます。

管理薬剤師になるには?

管理薬剤師とは、薬機法によって設置が義務付けられている責任者、または製造業では拠点ごとの責任者を指します。医薬品を扱う薬局や店舗では、管理薬剤師を設置しなくてはいけません。

管理薬剤師を設置する施設
  • 医薬品を扱う薬局やドラッグストア
  • 医薬品販売業
  • 医薬品を扱う工場 など

管理薬剤師になると、業務内容が一般的な薬剤師とは異なるようになります。管理薬剤師の主な業務は、各薬局や各店舗の管理業務です。管理薬剤師は、職場によっては薬局長と呼ばれていることもあります。
つまり、管理薬剤師はマネジメントスキルを求められる薬剤師であり、キャリアアップにもつながるのです。そのため、管理薬剤師は誰でもなれるというわけではありません。

令和元年に、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等(薬機法)の一部を改正する法律」が公布されました。この法律によって、管理薬剤師になるには実務経験や要件を満たすことが推奨されるようになりました。

管理薬剤師になるための要件
  • 原則として、薬局における5年以上の実務経験があり、中立的かつ公共性のある団体(公益社団法人薬剤師認定制度認証機構など)の認証を受けた認定制度の認定薬剤師であること
  • 常勤の1週間で実働40時間(1日8時間以上)であること

管理薬剤師の仕事内容

管理薬剤師になると、次の仕事を担当するようになります。

管理薬剤師の主な業務内容
  • 医薬品の管理業務
  • 適正使用のための、使用者への情報提供業務
  • 現場の従業員の管理・監督
  • 現場責任者としてオーナーへの意見申述の義務
  • 院内カンファレンスへの参加(病院勤務の場合)

管理薬剤師が担当する業務は、職場によって変わります。病院、保険薬局、調剤薬局、ドラッグストアなど、管理薬剤師が職場ごとにどんな業務を担当するかはこちらの記事を参考にしてください。

管理薬剤師の年収やメリットとは

管理薬剤師の平均年収は、600万~700万円前後が相場です。また、転職の際にも管理薬剤師で経験したマネジメント業務などは自己アピールにつながります。将来は薬局の独立開業を考えている人も管理薬剤師の経験が役立つでしょう。

ただし、管理薬剤師になることにはデメリットもあることに注意してください。たとえば管理薬剤師は薬剤師としての副業は禁止されています。管理薬剤師になることが、ご自身のライフスタイルやキャリアプランとマッチするか検討してみることがおすすめです。

中堅なら認定薬剤師・専門薬剤師の資格取得もおすすめ

中堅薬剤師がスキルアップやキャリアアップを目指す場合、認定薬剤師と専門薬剤師の資格取得も検討しましょう。

認定薬剤師の資格取得のメリット

認定薬剤師とは、最新の薬学や技術を取得している薬剤師であることを証明できる資格です。認定薬剤師になるには、「認定薬剤師制度」による研修プログラムや講習に参加し、所定の単位を取得しながら研鑽を積む必要があります。

認定薬剤師の資格を取得すると、研修内容によって「がん薬物療法認定薬剤師」「プライマリ・ケア認定薬剤師」などの認定薬剤師資格を得られます。認定薬剤師は更新制の資格であり、資格の有効期間は3年です。

認定薬剤師になるメリット
  • 専門的な領域のスキルアップにつながる
  • より高度で最新の知識を得られる
  • 医師や看護師からの信頼性が高まる
  • 資格手当など収入アップにつながる
  • かかりつけ薬剤師の要件の一部を満たす

専門薬剤師の資格取得のメリット

認定薬剤師の資格を取得してスキルアップをしたあとに、専門薬剤師になってキャリアアップを目指すのもおすすめです。専門薬剤師とは、より高い専門性を有し、高レベルの薬物療法を提供することができる資格保有者を指します。

専門薬剤師になるには、まずは認定薬剤師の資格を取得しなくてはいけません。認定薬剤師として専門分野の実務経験を重ね、講習会で所定の単位を取得したり、学会で論文発表などをするなど、要件を満たした認定薬剤師が専門薬剤師の資格を取得できます。

専門薬剤師になるメリット
  • 薬剤師として高度で幅広い知識が身に付く
  • 専門分野での需要が高くなる
  • 医療チームの一員として活躍できる
  • 収入アップが期待できる
  • 指導的役割や管理者としてのキャリアアップを目指しやすい

中堅薬剤師研修会に参加するメリットとは

活躍する中堅薬剤師になるには、中堅薬剤師研修会に参加するのもおすすめです。

中堅薬剤師研修会とは

都道府県や企業、各種団体が主催する薬剤師研修会のうち、中堅薬剤師を対象とした中堅薬剤師研修会が開催されています。こういった中堅薬剤師研修会では、実務経験3~5年以上の薬剤師の参加を想定していることが多いようです。

参加には受講料や所定の団体への入会が必要な場合があります。参加要件を満たす場合は、積極的に参加してみることをおすすめします。中堅薬剤師研修会では、次のような内容などについて勉強や意見交換をすることが可能です。

  • 薬剤師のための座学(最新の医療情報や症例について など)
  • 薬剤師のための実技研修
  • 各種グループディスカッションやグループワーク
  • マネジメント・リーダーシップスキル
  • コミュニケーションスキル
  • ハラスメントへの理解

こうした研修会への参加のほか、薬剤師向けのセミナーやシンポジウムなどに参加するのも刺激になるでしょう。

転職するなら大手薬局と中小薬局どちらがいい?

薬剤師としてある程度の経験を積んだタイミングで、転職を考える中堅薬剤師もいるでしょう。薬剤師の転職で悩むポイントになりやすいのが、転職先として大手薬局を選ぶか中小薬局を選ぶかどうかです。

大手薬局とは、いわゆる全国規模でチェーン展開する企業が多いでしょう。中小薬局とは、地域に根ざしたローカル色が強い薬局や、各地方で展開するチェーン店などを指すことが多いです。大手薬局と中小薬局では、薬剤師にとっての働くメリット・デメリットが異なります。

大手薬局のメリット・デメリット

大手薬局で働く薬剤師は、次のようなメリット・デメリットを感じる可能性があります。

大手薬局のメリット
  • 新卒の採用人数が多い
  • 社内研修・教育制度が充実している
  • 最新の調剤機器や設備が揃っている
  • 調剤薬局に付随する事業も展開している
  • 企業収益が安定しており、給与やボーナスが安定しやすい
  • 福利厚生が充実している
  • 店舗が多いため、キャリアアップのチャンスも多い
大手薬局のデメリット
  • 店舗異動や転勤の可能性がある
  • 給与が低めの傾向がある
  • 患者や顧客の数が多く、残業が多くなりやすい
  • 業務ルールが厳しめで、自由度や裁量権は小さい

中小薬局のメリット・デメリット

大手薬局で働く薬剤師は、次のようなメリット・デメリットを感じる可能性があります。

中小薬局のメリット
  • 中途採用の募集が多い
  • 異動や転勤の可能性が低い
  • 地域との密着が強い
  • 企業によっては、大手より給与が高くなる
  • スタッフが少ない場合、任せてもらえる仕事の幅が広くなりやすい
中小薬局のデメリット
  • スタッフが少ない場合、ひとりが担当する業務が多くなる
  • 社内研修・教育制度が充実していないことがある
  • 設備が古いことがある
  • マニュアルやルールが整っていないことがある
  • 企業規模によっては収入アップが期待しづらい

転職した薬局に、上記の特徴が必ず当てはまるとは限りません。あくまで傾向ではありますが、ご自身がどんなキャリアプランを持っており、どのようなことを大切にして働いていきたいかを考えることは大切です。大手薬局、中小薬局それぞれにメリットとデメリットがありますので、情報収集や自己分析をしっかりとしてから転職活動に臨みましょう。

おわりに:中堅薬剤師はさらなるレベルアップを目指して勉強や情報収集が必要!

中堅薬剤師のスキルアップやキャリアアップに役立つ方法を紹介しました。実務経験を積み重ねたからこそ取得できる資格や参加できる研修会がありますので、積極的にレベルアップを目指してみてはいかがでしょう。将来的なキャリアアップや収入アップにもつながります。

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